ラーニングピラミッドで解説!「人に教える」が最強の学習法である理由

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仕事の中では、新しい業務や新しい技術などを学ぶことは非常に多いです。そのような新しい知識・スキルを効率的に身につけるためには、「人に教える」ことをおすすめします。

本記事では、ラーニングピラミッドに基づき、「人に教える」ことが最大の学びであることを解説しています。

デキる社員の100のコンピテンシー」では、マインドセットとスキルセットに分けて、どのような時代、どのような場所においても通用するコンピテンシーを紹介しています。

マインドセットでは、仕事に対する考え方や信念、価値観などの、思考や行動の基盤となる心の持ち方を解説しています。また、スキルセットについては、仕事を遂行するために必要な能力・技術を解説しています。

目次

ラーニングピラミッドとは

ラーニングピラミッドとは、学習方法と学習定着率の関係について階層的に図式化したものです。ラーニングピラミッドでは、受動的な学習ほど定着率が低く、能動的な学習ほど定着率が高いとされています。

学習の段階は以下の7段階があります。それぞれの学習定着率、概要、メリット、デメリットは下表の通りです。

スクロールできます
学習方法学習定着率概要メリットデメリット
Lecture
(講義)
5%講義やセミナーに参加して、講師の話を聞いて学習する方法多人数に同じ内容を効率的に教えることができる話を聞いているだけなので、集中力が途切れやすい
Reading
(読解)
10%書籍・論文などを読むことで学習する方法情報量が多く、深い知識を得ることができる内容によっては理解に時間がかかる場合がある
Audiovisual
(視聴覚教材)
20%動画・音声などを視聴することによって学習する方法視覚・聴覚に働きかけることで、興味・関心を持ちやすい。また、文章よりも記憶に残りやすい動画や音声をぼんやり見ているだけ、聴いているだけでは受動的な学習になってしまう
Demonstration
(実演)
30%講師・先輩などの作業・動作を実際に見ることで学習する方法視覚的に理解しやすく、実践的なスキルを学べる。質問することで理解を深めることができる多人数に同時に教えることができない。
Discussion
(討論)
50%複数人で意見を交換することによって学習する方法意見を述べるため、頭の中を整理することで、理解を深めることができる。他者の意見を聞くことで多様な視点を得られる議論の形式、相手によっては議論が活発にならない場合がある。
Practice Doing
(演習)
75%自分の手や体を動かし、作業を体感することで学習する方法実践的なスキルを学習することができる。体で覚えることができる準備に時間や手間がかかる場合がある。演習を行うための環境を整えるのが難しい
Teaching Others
(他者に教える)
90%自身で発表・講義を行うことで学習する方法学習した内容を整理し、わかりやすく説明するため、さらに理解を深めることができる発表・講義を行うための準備に時間や手間がかかる。教える相手が必要になる

他者に教えることの重要性

学習する上で最も効果的な方法は「他者に教える」ことです。ラーニングピラミッドでは、「他者に教える」ことで、学習定着率は90%までに向上するとされています。

人に教えるためには、まず自分がその内容をしっかりと理解している必要があります。教える際にも相手が正確に理解できるように、曖昧な点を解消し、論理的に内容を整理することが求められます。この過程において、自分自身の理解度も向上するのです。精神的にも、他人に教えるからには、「自分は完璧にできていなければいけない」という強い意識がはたらきます。そのようなプレッシャーもあり、学習定着率が向上すると考えられます。

ビジネスにおける他人に教えるには以下のような場面があります。

OJT(On-the-Job Training)

自身に後輩や部下ができると業務の中で自ら実演し、必要な知識・スキルを教えていく必要があります。後輩や部下に理解できるように教えなければ、ミスを引き起こす可能性があります。また、先輩として良いとことを見せたいという意識がはたらきます。このようなプレッシャーが、自分自身の理解を深めることに寄与します。

研修・勉強会講師

社内の研修を任せられる場合、自ら勉強会を主催する場合もあります。研修に参加するメンバーは、その分野に関して初学者であることもあるため、そのような人たちにも理解できるように研修資料を作成し、説明する必要があります。また、研修・講義を受けるメンバーから思いがけない質問を受ける可能性もあります。そのような質問にも即座に回答できるように準備を行う必要があります。そのような準備の過程を経ることによって理解度を高めることができます。

マニュアル作成

業務に関して手順やプロセスを示したマニュアルを作成することもあります。マニュアルは、それだけを見て業務を進められるように作成しなければいけません。そのためには、文章だけでなく、図、イラストなども活用してわかりやすいマニュアルを作成していく必要があります。また、予想される疑問点などもマニュアル内で解消できるようにしなければいけません。そのような不明点、曖昧な点を自ら解消していく過程で自分自身も内容の理解を深めていくことができます。

まとめ

上記のように「人に教える」ということは自分自身の学習にもなります。

そのため、他人に教える機会を積極的に獲得していく心構えが、リーダー・メンバー問わずに必要になります。リーダーであれば自主的に勉強会を開催するなど、メンバーであれば別のメンバーに教えるなど、自分自身で教える機会をつくっていくことを心がけましょう。

デキる社員の100のコンピテンシー」では、マインドセットとスキルセットに分けて、どのような時代、どのような場所においても通用するコンピテンシーを紹介しています。

マインドセットでは、仕事に対する考え方や信念、価値観などの、思考や行動の基盤となる心の持ち方を解説しています。また、スキルセットについては、仕事を遂行するために必要な能力・技術を解説しています。

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この記事を書いた人

コンサルティングファームにおいて様々な業界で経験を積み、人材領域で業界の知識を活かしたく、本サイトを運営しております。すべての人が適職で活躍できるような社会を実現するため情報提供をして参ります。

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