通勤時間1時間はきつい! 通勤時間ランキング、長時間通勤の弊害、通勤時間を減らす方法、通勤時間を有意義に過ごす方法を解説

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通勤時間に1時間以上費やしている方は、ストレスを感じ、仕事の満足度が低下しているかもしれません。また、睡眠時間、運動時間の減少により、健康を害してしまうリスクもあります。

誰もが通勤時間は減らしたいと考えていると思いますが、自分の力だけではどうにもならない場合も多いです。

本記事では、通勤時間の実態とその弊害を説明し、通勤時間を減らす方法、通勤時間を有意義に過ごす方法をご紹介します。もし、通勤時間で悩んでいる方は是非参考にしてみてください。

目次

そもそも通勤時間とは

通勤時間とは、自宅から職場まで、または職場から自宅までの移動にかかる時間を指します。

ドアtoドア、つまり自宅のドアを出てから職場のドアに入るまでの全ての時間が通勤時間となり、移動手段 (電車、バス、車、自転車、徒歩など) は問いません。通勤経路が複数ある場合は、通常、最も短い時間の経路が通勤時間として考えられます。

通勤時間は労働時間には含まれないため、給与は発生しません

会社の指示に基づき、会社や事務所から他の現場への移動に関しては労働時間として扱われます。

長時間通勤の実態

平均通勤時間

令和3年社会生活基本調査によると通勤時間の平均は1.19時間(片道39.5分)となっています。こちらは平成23年の結果からあまり変わってはおらず、平均して1時間以上を要しています。

令和3年社会生活基本調査平成28年社会生活基本調査平成23年社会生活基本調査
1.19時間1.19時間1.14時間

平均1.19時間というと意外に少なく感じますが、1日の労働時間を8時間とすると1日10時間以上が仕事のために費やされていることになります。

都道府県 通勤時間ランキング

都道府県別に通勤時間のランキングを見ると以下の通りです。

令和3年社会生活基本調査

平成28年社会生活基本調査

平成23年社会生活基本調査

順位都道府県時間.分
1神奈川県1.40
2千葉県1.35
2東京都1.35
4埼玉県1.34
5奈良県1.28
6大阪府1.27
7兵庫県1.24
8京都府1.21
9茨城県1.18
9愛知県1.18
11三重県1.16
12広島県1.15
13宮城県1.13
14滋賀県1.12
15岡山県1.11
16栃木県1.10
16岐阜県1.10
18福岡県1.09
18長崎県1.09
20静岡県1.08
20熊本県1.08
22群馬県1.07
22長野県1.07
24福島県1.06
24山口県1.06
24大分県1.06
27和歌山県1.05
27佐賀県1.05
27沖縄県1.05
30北海道1.04
30富山県1.04
30山梨県1.04
30香川県1.04
34岩手県1.03
34島根県1.03
36福井県1.02
36高知県1.02
38青森県1.01
38徳島県1.01
38鹿児島県1.01
41秋田県1.00
41新潟県1.00
41石川県1.00
44鳥取県0.59
45愛媛県0.57
46山形県0.56
46宮崎県0.56
令和3年社会生活基本調査
順位都道府県時間.分
1神奈川県1.45
2千葉県1.42
3埼玉県1.36
4東京都1.34
5奈良県1.33
6大阪府1.25
7兵庫県1.21
8京都府1.2
9茨城県1.19
9愛知県1.19
11滋賀県1.14
11福岡県1.14
13三重県1.11
13岡山県1.11
13広島県1.11
16栃木県1.09
16群馬県1.09
16岐阜県1.09
19宮城県1.08
19静岡県1.08
21長崎県1.06
22福島県1.05
22新潟県1.05
24徳島県1.04
24沖縄県1.04
26和歌山県1.03
26高知県1.03
26熊本県1.03
29富山県1.02
29石川県1.02
29山梨県1.02
29長野県1.02
29山口県1.02
34北海道1.01
34岩手県1.01
34香川県1.01
34愛媛県1.01
38山形県1.00
38佐賀県1.00
40福井県0.59
40鳥取県0.59
40宮崎県0.59
43青森県0.58
43秋田県0.58
43島根県0.58
43鹿児島県0.58
47大分県0.57
平成28年社会生活基本調査
順位都道府県時間.分
1神奈川県1.40
2埼玉県1.34
2千葉県1.34
4東京都1.30
5奈良県1.28
6兵庫県1.23
7大阪府1.18
8京都府1.16
9茨城県1.13
9愛知県1.10
11宮城県1.10
12滋賀県1.09
12広島県1.09
14栃木県1.07
14三重県1.07
14和歌山県1.07
14福岡県1.07
18岐阜県1.06
18岡山県1.06
20群馬県1.02
21富山県1.01
22山梨県1.00
22徳島県1.00
22長崎県1.00
25福島県0.59
25長野県0.59
25静岡県0.59
25佐賀県0.59
29岩手県0.58
29鹿児島県0.58
31北海道0.57
31青森県0.57
31秋田県0.57
31山口県0.57
31香川県0.57
31熊本県0.57
31沖縄県0.57
38山形県0.56
38石川県0.56
40新潟県0.55
40高知県0.55
42鳥取県0.54
42愛媛県0.54
44福井県0.53
44大分県0.53
46島根県0.52
47宮崎県0.50
平成23年社会生活基本調査

ランキングを見ると神奈川県、千葉県、東京都、埼玉県の首都圏の都道府県の通勤時間が長くなっています。

東京都心には多くの企業のオフィス・商業施設があり、周辺の神奈川県、千葉県、埼玉県から通勤する人が多く、移動距離も長くなる傾向にあると考えられます。

長時間通勤の弊害

仕事満足度が低下する

当然ではありますが、通勤時間が長い人ほど通勤ストレスが高い傾向にあります。全体の平均が5.2なので、40分以上の通勤でストレスを感じやすいことが分かります。

そして、通勤ストレスが高いほど仕事満足度は低い傾向にあります。

通勤時間と仕事満足度の関係性
ザイマックス総研「首都圏オフィスワーカー調査2019」

通勤時間が長いほど、「時間効率よく(時間の無駄なく)働けている」「毎日楽しく働けている」という意識が低くなり、仕事満足度が低下しています。

通勤時間が長いほど疲労を感じ、業務の生産性が低下する可能性が考えられます。また、通勤時間そのものを無駄に感じてしまうことも考えられます。さらに長い通勤時間をネガティブに捉え、仕事に行くことが楽しくないという感情が芽生えてしまうのでしょう。

睡眠時間の減少

通勤時間が長くなると、睡眠時間が少なくなる傾向にあります。

下図は都道府県別の通勤時間と睡眠時間の関係性を示したグラフです。通勤時間の長い神奈川県、埼玉県、千葉県の睡眠時間が短い傾向にあります。その他、大都市圏で通勤時間の比較的長い、大阪府、京都府、兵庫県、愛知県なども睡眠時間が短い傾向にあります。

通勤時間と睡眠時間の関係性

データから明確な相関があるわけではないのですが、通勤時間が長いと早起きをしなければいけない、帰宅時間が遅くなってしまうという要因があるため、睡眠時間も短くなってしまうことが考えられます。

運動不足

長時間通勤は運動不足にもつながります

長時間通勤は運動不足にもつながります。通勤時間が長くなると、運動に充てられる時間が短くなります。仕事や家事などで忙しい日々を送る中で、運動の優先順位が下がりやすくなります。

例えば、ブラウン大学が2009年に行った研究によれば、通勤時間が1分増えるごとに運動時間が0.0257分ずつ少なくなるという傾向にあるという結果が出ています。

Each minute spent commuting is associated with a 0.0257 minute exercise time reduction

Thomas James Christian ”Opportunity Costs Surrounding Exercise and Dietary Behaviors: Quantifying Trade-offs Between Commuting Time and Health-Related Activities”(2009)

長時間通勤でへとへとになった後、運動することは難しいです。また、朝早くに家を出発しないといけないため、通勤前に運動するということも現実的には難しいでしょう。

また、電車に乗っている時間が多く、歩く時間が少ない場合は、さらに運動不足になってしまいます。

通勤時間を減らす方法

上記の通り、長時間通勤は精神的にも肉体的にも悪い影響を与えます。そこで、通勤時間を減らす方法を紹介します。

テレワークをする

通勤時間を減らす代表的な方法として、テレワークが挙げられます。

主には在宅で働くので、通勤時間はゼロとなります。また、在宅であれば出社するよりも身支度などは省くことができるので、より時間を短縮することができます。

ただし、テレワークが可能かは会社の方針に従う必要があります。もし、会社がテレワークNGであれば、他の会社に転職するということも一つの手段です。通勤でのストレスの感じ方は人それぞれなので、現状大きなストレスを感じられている場合は、テレワーク可能な会社へと転職を検討しても良いかもしれません。

人材紹介サービスを利用することで、テレワーク可能な求人を効率的に探すことができます。おすすめの人材紹介サービスについては下記記事も参考にしてみてください。

また、職種の関係でテレワークが困難な場合もあるかと思います。そのような場合は、テレワーク可能な異業種への転職も視野に入れても良いと思います。

異業種への転職を成功させるためには、ポータブルスキルを磨くことが大切になります。詳細は下記記事をご覧ください。

コワーキングスペースを利用する

人によっては自宅に家族がいるなどの事情で、在宅勤務が難しい場合もあります。そのような場合はコワーキングスペースを利用することも一つの手段です。

コワーキングスペースであれば、Wi-Fiや電源、プリンターなど、仕事に必要な設備が整っているので、不自由なく働くことができます。打ち合わせが発生する場合は会議室などを利用することもできます。

一方で、コワーキングスペースの場合、利用料金が必要となります。会社でコワーキングスペースを提供している場合や経費で利用できる場合もあるので、そのような制度がないかを確認しましょう。

アントレサロンは3つのプランから選べるレンタルオフィス・コワーキングスペースです。

  1. バーチャルオフィス(月3,800円):来客対応・住所利用・郵便受取・会議室利用
  2. フリーデスク(月9,505円):上記に加え、全施設のフリーデスク・オープンラウンジが利用可能
  3. 個室(月50,000円~):上記フリーデスクプランの内容に加え、自分専用個室あり

引っ越しを行う

会社の近くに引っ越しする方法もあります。

しかしながら、家賃などの関係で会社の近くには住めない場合もあるかと思います。そのような場合は、会社から遠くても駅の近くに住むことをおすすめします。徒歩の時間が長くなればなるほど、疲労は増えます。また、徒歩の時間は読書をしたり、ニュースを見たりといったことができないため、時間を有効に活用することができません。

できる限り、歩く時間は短く、電車に乗っている時間を長くすることで、通勤の疲労を軽減し、時間を有効活用することができます。

通勤時間を有意義に過ごす方法

通勤時間を減らすことは、会社や家庭の事情で難しい場合があります。なので通勤時間を無駄にせず、有効活用することが大切です。以下では通勤時間を有意義に過ごす方法をご紹介します。

情報収集を行う

通勤時間を使って、日々のニュースなどを見て情報収集を行うのがおすすめです。忙しいビジネスパーソンは落ち着いてニュースを見る時間もないので、通勤時間を有効活用しましょう。

新聞や専門誌も良いのですが、おすすめはキュレーションサイトです。キュレーションサイトとは、様々なテーマの世間的に注目度の高いニュースをまとめたサイトです。キュレーションサイトはテーマやメディアが限定されていないので、幅広い情報を効率的に収集することができます。

主なキュレーションサイトは以下の通りです。自分に合った使いやすいサイトを一つ利用すれば十分かと思います。

読書する

通勤時間を使って読書することもおすすめです。社会人として働いているとまとまった読書の時間をつくることが難しいので、通勤時間を有効活用しましょう。

紙の本でも良いのですが、kindleなどの電子書籍であれば、スマートフォンで見ることができ、荷物にもならないのでおすすめです。電車の中は混雑していることが多いので、本を開くスペースがないこともありますが、スマートフォンであれば、コンパクトに読むことができます。

また、日々読書をしていると書籍代もかかってしまうので、kindle unlimitedなど読み放題のサービスを利用すれば、書籍代を抑えることができますkindle unlimitedであれば、ビジネス書や自己啓発書の他、漫画なども月額980円で読み放題となります。

kindle unlimited

Audibleで読書する

また、通勤電車がかなり混雑しており、スマートフォンを見る余裕がない場合、聴くことで読書ができるAudibleがおすすめです。

小説などもありますが、ビジネス書や自己啓発書もあるので、耳からインプットを行うこともできます。kindle unlimitedと同様で聴き放題なので、書籍代を抑えることもできます。

Audible

ビジネスパーソンの7割は耳からのインプットの方が得意という結果も出ており、目で見る読書を行うよりも効率的にインプットを行うことができる場合もあります。

プレスリリース・ニュースリリース...
ビジネスパーソンの7割は「耳」を使った学習が向いている 株式会社オトバンクのプレスリリース(2023年4月27日 14時00分)ビジネスパーソンの7割は「耳」を使った学習が向いている

考える時間にする

通勤時間を思考を整理する時間とするのも有効です。

多くのビジネスパーソンは日々の業務の中で、何かしら課題を抱えていることが多いです。そのような課題をじっくり考えることに通勤時間を使えば、時間を無駄にすることなく過ごすことができます。パソコンなどを前にしてしまうと、考えることよりも手を動かすことに偏ってしまう場合が多いので、ゆっくり考える場として通勤での歩いている時間、電車の中で過ごす時間は非常に適しています。

まとめ

以上、通勤時間の実態、長時間通勤の弊害、通勤時間を減らす方法、通勤時間を有意義に過ごす方法を解説して参りました。

長時間通勤は当たり前のこととして、受け入れてしまいがちですが、最悪の場合健康上のリスクを引き起こす可能性もあります。そのため、長時間通勤でストレスを感じていたり、疲労がたまっている場合は、転職など含めて検討しても良いかもしれません。

もし、通勤時間で悩んでいる場合は、本記事も参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

コンサルティングファームにおいて様々な業界で経験を積み、人材領域で業界の知識を活かしたく、本サイトを運営しております。すべての人が適職で活躍できるような社会を実現するため情報提供をして参ります。

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