仕事をしていると、当然ながら失敗やミスをすることがあります。そのような失敗やミスは、些細なものから企業全体に影響を及ぼす大きなものまであります。たとえ、どのような失敗であってもバッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)を実践することが必要です。
バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)とは、問題や失敗が発生した際に早期に伝えることです。しかし、そのようなネガティブな内容を伝えることは勇気が必要です。そのため、問題や失敗が発生しても報告しやすい組織づくりも大切になります。
本記事では、バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)の重要性とそれを実践させるための方法について解説していきます。
「デキる社員の100のコンピテンシー」では、マインドセットとスキルセットに分けて、どのような時代、どのような場所においても通用するコンピテンシーを紹介しています。
マインドセットでは、仕事に対する考え方や信念、価値観などの、思考や行動の基盤となる心の持ち方を解説しています。また、スキルセットについては、仕事を遂行するために必要な能力・技術を解説しています。
バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)とは
バッドニュースファスト(Fast)とバッドニュースファースト(First)は似た言葉ですが、言葉の違いにより以下のように区別することができます。
バッドニュースファスト(Fast)
バッドニュースファスト(Fast)とは、問題やトラブルが発生した場合、それをできるだけ早く伝えることを意味します。これは、問題やトラブルによる影響を最小限に抑え、早期に解決策を検討するという観点で重要になります。
バッドニュースファースト(First)
バッドニュースファースト(First)とは、複数の報告事項がある場合、第一に問題やトラブルなどネガティブな情報を報告することを意味します。これは、バッドニュースを後回しにしてしまうと、相手に「問題を見落としているのでは」不信感を与える可能性があるからです。また、最初にバッドニュースを報告することで、バッドニュースに対してより多くの議論するための時間を確保することができます。
バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)の重要性と難しさ
バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)を実践することにより、問題に対して早期に対策を打つことができ、被害を最小限にとどめることができます。逆に問題を後回しにしてしまうと取り返しがつかなくなり、会社全体に被害が及ぶ可能性もあります。
しかしながら、バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)を実践することは難しいです。良い知らせであれば、上司や顧客も良い反応をしてくれますが、悪い知らせは当然ながら、反応は良くないでしょう。場合によっては、激怒されたり、失望されたりする場合もあります。そのため、悪いニュースはなかなか言いだしづらく、問題の隠ぺいにつながるのです。
バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)を実践させるには
社員にバッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)を実践させるためには、失敗を受け入れる組織文化を醸成することが大切になります。
リーダーのコミュニケーション
チームを率いるリーダーは、メンバーの失敗を受け入れ、次につなげるアドバイスを与えることが大切です。
具体的には、報告にはまず感謝の気持ちを持つことが大切です。そして怒鳴ったり、責めたりせず、原因を一緒に考え、状況改善に向けたアドバイスを行いましょう。その後も、定期的にメンバーに対して声掛けを行い、フォローを行っていきます。
オープンなコミュニケーション環境
また、報告しやすい雰囲気をつくることも大切です。
リーダーが忙しそうにしていたり、メンバーとのコミュニケーションが取れていなかったりすると報告をためらってしまう雰囲気が生まれてしまいます。日常的にメンバーと接点を持ち、気軽に声掛けできるように関係を築き上げることも大切です。
評価制度の見直し
当然ながら、失敗やミスを過度に罰するような評価制度は、バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)の実践を遠ざけてしまいます。そのため、バッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)を守らないことをマイナスの評価対象とするか、実践したことで早期問題解決に貢献したことをプラスの評価対象とすることが大切です。
まとめ
問題や失敗は隠してもいずれ明らかになります。報告することで、怒られたり、失望されたりすることがありますが、黙っていて後に問題が明らかになった場合、もっと激怒され、厳しいペナルティが課せられる場合があります。そのため、勇気を持ってバッドニュースファスト(Fast)/ファースト(First)を実践することが大切です。
経営者や管理職の目線では、社員やメンバーが安心して報告できるような組織文化を整えることを心がけましょう。
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