「自分でやった方が早い病」に陥らないためには

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社会人として初めて部下を持ったり、リーダーとしてチームを率いることになると、「これ、部下に任せるより、自分でやった方が早い」と考える場面があります。これを「自分でやった方が早い病」といいます。一見、効率的にも思えますが、すべてを自分でやってしまうと自身の負担が大きくなるだけでなく、チーム全体の成長を阻害する可能性があります。

本記事では、「自分でやった方が早い病」の原因と対策について解説していきます。

目次

「自分でやった方が早い病」とは

リーダーとしてチームを率いていると、メンバーに作業を割り振る必要がありますが、他人に仕事を任せるよりも、自分でやった方が早いと考えてしまうことがあります。これを「自分でやった方が早い病」と言います(小倉 広「自分でやった方が早い病」)。

「自分でやった方が早い病」の原因

この「自分でやった方が早い病」の原因には以下のようなものがあります。

  • 他人に指示をして任せるよりも自分でやった方が早い
  • 仕事の質にこだわるため、自分の基準に達しないと納得いかない
  • どのように指示すればよいかわからない

たとえば、部下に仕事を割り振って任せてみたものの、期待した成果が出てこないと「自分でやった方が早い」と考えてしまいます。また、出来が悪く、結局自分で修正しないといけないため、最初から自分でやればよかったと感じてしまうのです。

「自分でやった方が早い病」に陥ると、仕事を抱え込みすぎて、いずれキャパシティオーバーになってしまいます。最悪の場合、心身の故障をきたすこともあります。また、メンバーに挑戦する機会を与えず、成長を阻害してしまう可能性があります。結果としてチームとして創出できる成果にも限界があります。

「自分でやった方が早い病」の原因

 「自分でやった方が早い病」に陥らないためには、以下を意識することが大切です。

仕事の細分化

まず、仕事を細分化し、比較的簡単で任せられるものと絶対に自分が取り組まなければいけないものに分けます。その上で、メンバーのスキルに応じて、任せられるものについては積極的に任せましょう。メンバーの成長に合わせて、任せられる範囲を徐々に増やしていくことが望ましいです。

ミスの許容

そして完璧主義に陥らないため、任せた仕事にミスや失敗があっても許容することが大切です。ミスや失敗を強く攻めてしまうと、メンバーのモチベーションを下げてしまい、挑戦する意欲を下げてしまいます。ミスがあったとしても、改善するためのアドバイスを提供し、修正もメンバーに任せることで更なる成長を促すことができます。

サポート役に徹する

自分は主役ではなく、サポート役という意識を持つことも大切です。リーダーが主役となって仕事を進めては、メンバーにも仕事に対する責任感は芽生えません。リーダーは自分がサポート役であることを示し、アドバイス・フィードバックのみを実施するようにしましょう。

まとめ

メンバーに仕事を任せると最初の内は、ミスや手戻りが発生し、逆に仕事が増えてしまう可能性があります。しかし、ミスや失敗を経験することで、メンバーは大きく成長することができます。徐々にミスや失敗を減らし、任せられる範囲も徐々に増えていきます。結果として、リーダー自身の負担を減らしたり、チーム全体の成果を増加させたりと、大きな効果を期待することができます。

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この記事を書いた人

コンサルティングファームにおいて様々な業界で経験を積み、人材領域で業界の知識を活かしたく、本サイトを運営しております。すべての人が適職で活躍できるような社会を実現するため情報提供をして参ります。

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